多くのホームページが問題を抱えている原因は先ほどご説明しましたように制作会社側にも存在しますが、知らず知らずのうちにクライアントの立場である依頼者側にもあることが殆どです。カタチが無いものを創り上げるからこそ難しいところではありますが、ココを認識しない限り自社に最適なホームページは100年かかっても出来上がらないと言っても過言ではありません。
お考えになりましたか?」
- ホームページをもっていないと、今の世の中まずいと思った
- 周りがみんなもっている
- 何となく・・・
このような漠然としたきっかけで作り始めると、大抵の方が出来上がった時にこう言います。「なんかイメージしていたのと違う」「いまいち良くない」と。
作りたい側である依頼者が、そもそもの何のためにそれを作るのかという制作の原点や意図が曖昧だったり無かったりする場合、とにかく自社の持っている情報を盛込むパターンになってきます。
ただ単に情報を盛込まれたホームページは情報過多の場合が多く、「一体この企業はどういったところが特徴なのか」ということが見て下さっているお客様には残念ながらほとんど伝わりません。あれもオススメ、これもオススメ、それもオススメと言うのでは、本当のオススメが一体どれなのか?全くわからないのと一緒です。
意図や原点が曖昧なものは、正直制作側もいくら頑張ってもカタチにしようがないのです。また、どこを押してどこを引いて見せるべきか、判断基準がないため判断のしようがないのです。
コンセンサスが取れていますか?」
「良いホームページ」という概念は、三者三様、十人十色、同じ社内においても結構違っているものです。青が好きな方もいれば、ピンクが好きな方もいる。スタイリッシュなデザインを「良い」という方もいれば、機能的なデザインを「良い」という方もいます。
このように、人はそれぞれに好みや考えを持っていますからここの部分を社内で統一させておかないと、「担当者にとっては満足いくものができても、社長にとっては全く満足いくものになっていない」ということが往々にして起こります。
「社内でコンセンサスを取ることは当然だ」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、実はこれが、社内の人間だからわかっていて当然だろうという暗黙の了解のようなものが存在するのか「自社にとっては何をもって良いホームページというのか」という点についてコンセンサスを取るクライアント企業はほとんど無いのです。
良いホームページという概念が社内で統一されていなければ、制作側も、そのクライアント企業にとってはどういうものが「良いホームページ」と言えるのかということを捉えて制作することはできません。
- ホームページを制作しようと思った原点が実は曖昧
- ”とりあえず”良いホームページを作ってもらいたいと思っている
- 良いホームページという概念に対して、社長や担当者など話し合ったことがない
- 制作をしていくうちに、有用な情報を何もかも伝えたくて全ての情報を盛込んでいった
(結果何を言いたかったか、何が売りのポイントなのかわからなくなってしまう(情報過多)) - HP会社に依頼すれば何でも作れると先天的に思っている
「まさにあてはまっている・・・」とお思いになった方も多いのではないでしょうか。
このように、制作側と依頼者側とが共に問題を抱えたまま作り上げるホームページは、結果的にどのようなものになってしまうのでしょう。